投資目的で購入する仮想通貨の選び方

投資目的で仮想通貨を購入しようと心に決めても、まだ考えるべき大きな問題が残っています。まず、どの仮想通貨に投資をするのか?次に、購入を考えている複数の仮想通貨の間でポートフォリオ比重をどうすべきか?均等な割合で投資予算を振り分けるか、特定の通貨に多めの予算を割き、それ以外は少なめに投資をするのか、ということです。

そして最後は、上記2つの問題に対する解答とも関係するので、最初に考えるべきことかもしれませんが、どういった投資戦略で挑むのか、です。長期保有か、短期売買による投機的投資か、その両方を組み合わせたものか?ある一定の時点で利食いを入れる、もしくは損切りする、といったように目標を定めた投資をするのか、その時の市況を見て柔軟に売買の決定を下すのか?といった具合です。

そこで、投資する仮想通貨を選ぶ際にしっかり考慮すべき事柄について見ていきましょう。投資スタイルを鑑みて、考慮すべき点を長期と短期の投資戦略に分けて考えていきます。

長期投資で挑む場合の仮想通貨選び

もし長期投資で挑む場合にポートフォリオを構成する仮想通貨を選ぶには、昔ながらのやり方、つまり株式投資での銘柄選択と似た方法を採るべきです。ただし、全く同じというわけではありません。仮想通貨は、商品やサービスの売却や固定あるいは変動しやすい諸経費と利益を有する従来のビジネスではないからです。

それでも、現在及び将来の需給傾向の評価方法は似ています。株式同様、仮想通貨の価格は需要の変動により上下しますが、 その需要の発生源が異なります。株式では、ある企業の商品やサービスに対する需要はさまざまな要因の影響を受けます。それには、商品やサービスの質、商品やサービスが提供する知覚価値および、他の参照可能な商品やサービスとの比較で見た場合のプライス・ポイント(売れ筋価格)、取引量、利益幅、市場占有率、そして市場の状況におけるその会社の将来見通しなどが含まれます。

長期投資目的で仮想通貨を選ぶ場合、長期的な需要の伸びといった市場のファンダメンタルにも注意を払う必要があります。仮想通貨に投資すると決めた時には既に、このセクターには未来があるという結論に達していることになります。そこまでに至っていなくても、リスクを正当化できるほどの未来があると多少は考えていることになります。

ある仮想通貨が将来成功を収めるための前提条件はこれだ、と自らが納得したものについて、慎重に検討し、第三者の見通しも調べてみましょう。その条件は、選ぼうとしている仮想通貨の利用事例に当てはまるでしょうか。イーサリアムやリップルのような、ブロックチェーン・プラットフォームを基盤とし、公共性を目的としたトークンと違って、ビットコインやライトコインといった、不換通貨の代替を目指す仮想通貨だけに未来があると考えている人がいるかも知れません。もちろんその逆もいます。あるいは、どちらも際立った資質を有しているとの考えから、双方とも未来があると考える人もいるでしょう。

こうした前提条件が、現時点における市場の位置づけや市場を動かす要因、あるいは市場の質であり、市場がさらに発展するにつれて、これらが成長する可能性があります。その成長過程は、競合技術と比較した場合に、ある特定の仮想通貨が活用するブロックチェーンの技術的性質に依存します。もし公共性を目的とした仮想通貨への投資を考えるのであれば、その通貨が基盤とするブロックチェーン・ソリューションのカテゴリに対して、将来どれくらいの需要があるでしょうか?そして、現在の市場占有率と、将来影響を与えるであろう技術的またはビジネスにおける要因の観点で、そのブロックチェーン・プラットフォームと競合相手を比較した場合はどうでしょうか?

短期投資で挑む場合の仮想通貨選び

短期的見通しで仮想通貨の投資に挑もうとしている場合、選択基準は全く異なります。この場合、仮想通貨市場全体に関しても、特定の仮想通貨に関しても、長期的見通しには特段関心を払っていません。むしろ数時間、数日、数週間、あるいは数か月間における需要の増加に期待をしているはずです。

こうした時間軸で動く金融市場のトレーダーの投資姿勢は、テクニカルな価格指標で取引することです。仮想通貨取引の利点のひとつは、市場がまだ未成熟かつ小規模で、「ニュースで売買する」ことも幾分可能であるところです。

テクニカル分析は、過去繰り返された価格パターンから見た場合の、将来の価格変動予測に基づいています。一種の群集心理学です。多くのテクニカル分析指標、公式、それらの組み合わせがあり、テクニカル分析取引を行うには、多大な労力を注いで、こうした指標や公式などを学ぶ必要があります。しかし、既に準備ができていれば、ここ最近の価格変動から、さまざまな仮想通貨の価格が短期的にどういった動きをするかを見抜くことができるでしょう。

一点注意すべきことは、仮想通貨市場では、FXや株式市場ほどに取引量の多い金融市場と比べて、テクニカル分析に価値を見いだせるほどの流動性を有していないと考えるトレーダーも多くいることです。

また、先程「ニュースで売買する」と言いました。つまり、市場心理に影響を与えかねない重大ニュースを見てから、どの仮想通貨を買うかを決めるということです。仮想通貨よりも大きく、成熟度が高い金融市場の場合、重大なニュースを知った時では、もはや手遅れです。プロ投資家はブルームバーグをはじめとした配信元からのマーケット・ニュース速報にアクセスできるどころか、重要なイベントが公表される前に、関係者を通じて情報を手に入れることさえ可能です。しかしながら、仮想通貨市場はそのレベルまで成長しておらず、どの投資家も経験が浅いアマチュアです。そのため、仮想通貨の価格はいまだに、重大なニュースが流れてから数時間、時には数日経過してからでも、プラスにもマイナスにも動きます。もし早い段階で重大ニュースを知ることができれば、それだけ有利に働きます。